【GUIDE】ディベロッパー

プロジェクトの企画・推進を行なう 街のプロデューサー

ディベロッパーとは、その名のとおり、土地や建物といった不動産を「開発する」業者のこと。街の再開発や宅地造成、リゾート開発、オフィスビルの建設やマンション分譲といった開発事業を手掛ける。まず不動産を購入し、新たな価値を付加して高く売却するためにふさわしい魅力的なテーマやコンセプトを設定し、それに沿って開発事業をする。つまり、どのような建物をつくれば不動産の価値を高め、より利益を得られるかを考えるのがディベロッパーの主な仕事。街や建物は大勢の人が利用し生活するため、長い目で見た企画を立てなければならないし、事業費用も大きい。

イラスト:高橋哲史

大まかにプロジェクトの流れをみてみよう。まず、開発しようとする土地を詳しく調査し、どのような機能が求められているのかを把握する。そして、何をつくれば利益がどれほど出るのかという事業収支を検証しながら企画を立案する。同時に、土地と建物に関係する法律を調べ、建てられる建物の規模や用途の制限を確認。店舗を入れる場合には出店依頼も必要だし、地元の住民への説明も求められる。プロジェクトが進むと並行して、設計事務所と協力しコンセプトを具体的に形にしていく。建物全体の構造から内部の形や色などの仕様までを細かく決定した後は、いよいよ建設。予算内で技術力のある建設会社を選定し、工期内に仕上がるように監理する。完成した後も、プロモーションが必要であれば広告代理店を選定し、売買仲介や管理のために不動産販売会社に委託する。これらのプロデューサー的な役割を、1つのプロジェクトの最初から最後まで、少人数の担当者に任されることが多いので、やりがいは大きい。

マンションやオフィスビル、テナントビルなど、主に得意分野や特化した対象を開発する会社が多いが、幅広く手掛ける総合ディベロッパーもある。さらに、財閥系、私鉄系、金融・商社系、ゼネコン系、独立系など、さまざまな系列の企業があり、それぞれに特徴がある。たとえば、私鉄系のディベロッパーは自社の鉄道路線周辺の土地の開発が主な業務となる。そして、近年注目を集めているのが、ファンドを利用した開発。「不動産の証券化」や「REIT(リート)」という言葉を耳にしたことがあるかもしれない。プロジェクトを進めるために、自社グループの資産や銀行の融資に頼っていた資金調達だが、2001年の法改正で個人を含めて幅広い投資家からの出資を募ることができるようになった。このしくみを利用するディベロッパーも増えている、というわけだ。

ディベロッパーの世界でも、国際化が進んでいる。都市開発の波が大きい中国など、海外のプロジェクトに参画することもあるし、国内のプロジェクトでも、投資家や運営会社、設計事務所などは外国人、ということも。英語などの語学力は磨いておこう。求められる専門資格は、宅建(宅地建物取引主任者)が必須。さらに再開発コーディネーター、建築士、ファイナンシャルプランナーは重宝される。ディベロッパーの世界でも、国際化が進んでいる。都市開発の波が大きい中国など、海外のプロジェクトに参画することもあるし、国内のプロジェクトでも、投資家や運営会社、設計事務所などは外国人、ということも。英語などの語学力は磨いておこう。求められる専門資格は、宅建(宅地建物取引主任者)が必須。さらに再開発コーディネーター、建築士、ファイナンシャルプランナーは重宝される。

  • 採用までのスケジュール

各企業の一般的な採用スケジュールによる。
「企画開発職」「営業職」などとして募集される。会社によって手掛けるプロジェクトの内容や規模は千差万別なので、資料や話を通しての理解はしっかりとしておきたい。

建築系学生のためのフリーペーパー「LUCHTA」3号(2007年12月25日発行)より
取材・文:加藤純/イラスト:高橋哲史

 

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