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頑丈な建物に仕上げる建築工事現場の指揮者

現場監督は、工事現場で全体の進行を管理し、建物を確実に完成させる重要な役割を担っている。建物は、設計者が描いた図面だけですんなり建設できるというわけにはいかない。各部分の寸法や納まり、仕様を細かく調整して具体的に決める必要がある。こうした詳しい図面は「施工図」と呼ばれ、この施工図をよくチェックし設計者に確認しながら、工事を進める。

建物が完成するまでには、実にさまざまな職種の専門作業員が関係している。型+D12枠工事、鉄筋工事、内装工事、電気工事、配管工事、造園工事……等々。現場監督は、工事作業のすべてを把握しながら、多岐にわたる業務をこなす。特に重要なのは「段取り」。工事の進捗状況を確認しながら、作業手順に応じて専門作業員を手配し、資材や機器・重機の搬入日などをタイミングよく手配する。この段取りの善し悪しが、工事全体のスケジュールや現場の雰囲気を左右するといっても過言ではない。各専門作業員には施工図をもとに工事の指示を出す。

イラスト:高橋哲史

とある大規模マンションの現場を見てみよう。現場監督の1日のスタートは早い。8時からの朝礼では約120名の工事作業者の前で、1日の工事内容と注意事項を伝達。午前中の工事状況を確認して回り、作業者の質問などに適宜答える。約1時間の昼食をはさみ、午後から現場事務所で、各専門工事のリーダーと翌日の作業の打合せ。常日頃から、安全管理や周辺地域への配慮なども求められる。午後も現場作業を見て回り、17時に終了。ここから、現場事務所でのデスクワークが本格的に開始する。各種の段取り、そして図面チェック。工程や予算の管理についてはIT化も進んでおり、専門の工事知識や関係法令の知識も求められる。スケジュールがタイトになると、夜遅くまで作業することも。そして翌日も朝礼が待っている。

 現場の管理だけでなく、自身の体調管理も大切だ。プロジェクトの規模にもよるが、現場監督は多くても1現場に数名しかいない。また、1つのプロジェクトにかかる時間が長い。小さな現場でも1年前後、大規模なものでは2年前後。心身ともにタフさが求められる。そして、あくまで建物は人がつくるもの。職人とのコミュニケーション力やバランス感覚が重要だ。しかし、現場を任されてつくりあげるということでは、やりがいに満ちた職種。プロジェクトを終えた時の達成感と喜びはひとしおである。

資格は、1級・2級の施工管理技士が必要だ。大規模な工事には1級の資格が求められ、取得者は優遇される。また、1級建築士の資格を持つ現場監督も多い。

  • 採用までのスケジュール

全国にある、ゼネコンと呼ばれる大手の施工会社や工務店で、現場監督として募集されている。採用は一般的なスケジュールによるが、推薦募集の実施される学校もある。会社の規模はさまざまで、手がける建物の規模や得意とする分野も異なるので、あらかじめ情報収集をしておきたい

建築系学生のためのフリーペーパー「LUCHTA」6号より
取材・文:加藤純/イラスト:高橋哲史

 

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