建築関連職種ガイド
頑丈な建物に仕上げる建築工事現場の指揮者【現場監督】
現場監督は、工事現場で全体の進行を管理し、建物を確実に完成させる重要な役割を担っている。建物は、設計者が描いた図面だけですんなり建設できるというわけにはいかない。各部分の寸法や納まり、仕様を細かく調整して具体的に決める必要がある。こうした詳しい図面は「施工図」と呼ばれ、この施工図をよくチェックし設計者に確認しながら、工事を進める。建物が完成するまでには、実にさまざまな職種の専門作業員が関係している。型+D12枠工事、鉄筋工事、内装工事、電気工事、配管工事、造園工事……等々。現場監督は、工事作業のすべてを把握しながら、多岐にわたる業務をこなす。特に重要なのは「段取り」。工事の進捗状況を確認しながら、作業手順に応じて専門作業員を手配し、資材や機器・重機の搬入日などをタイミングよく手配する。この段取りの善し悪しが、工事全体のスケジュールや現場の雰囲気を左右するといっても過言ではない。各専門作業員には施工図をもとに工事の指示を出す。