
デザインを支え、建物の健康な骨組を考える【構造設計者】
建築の設計は、大きく分けると意匠・構造・設備という分野に分かれる。特に、建物の大きさが一定規模以上になると、それぞれの分野の専門家が協働して設計を進めていく。構造設計者の役割は、建物の安全を確保した上で、より美しく・経済的に・確実に工事ができ、耐久性のある建物をつくることである。建物の構造とは、簡単に言えば柱や梁、基礎や壁など建築物の骨組のこと。建物が完成してしまうと、構造体は外側も内側もほかの材料で隠れてしまうので見えないことも多いが、建物の骨格をなす大切な役割を担っている。ちょうど人間も、服を着ていると見えない骨組みや体つきが、ほんとうは服よりも大切であるのと同じことだ。