• 庭NIWA
  • 創刊40周年を迎える「庭」の専門誌です。現場の取材を重ね、「庭の今」を伝えつつ、過去の庭を紐解くことで、時代が求める「庭」、さらにこれからの「庭」の姿を見いだしていきたいと考えています。また「日本庭園」を狭義にとらえず、日本が育んできた独自の文化として、国内外に発信していくことも、続けていきます。

【BOOKS】(庭NIWA) No.254 2024春号 『特集 記憶へのオマージュ  再生...

土地の記憶を留めつつ新たなかたちでよみがえった庭。登録記念物として申請手続きを進めたり、発掘調査が行われている庭。昔あったものに敬意を払いながら、現代に、そして未来につなぐために庭園を復元、修復するということは、庭師の仕事の大切な役割といえるだろう。今号では文化財庭園ではないが、現在進行形で庭園の価値を高めながら、次代につなぐ取り組みを行っている庭園を紹介する。

【BOOKS】庭NIWA No.253 2023冬号「庭を形づくる素材 庭石」

古来、日本の庭園では石が多用されてきた。1000年以上前に著された作庭のバイブル『作庭記』の「石を立てん事、まづ大旨をこころうべき也」が、今でもよく引用されるほどである。また、庭園の骨格を決めるのは石材であることは言うまでもないだろう。本特集では、さまざまな産地・石質のものが産出される石材の中でも「庭石」として役割を果たす石材と、特徴的な庭石を使った庭園を紹介する。石材は15種の丁場を訪ね、その特性を明らかにし、また地質図に掲載した石材の分布を表すなど、庭石として用いられている石材の概要の把握も試みた。

【BOOKS】庭NIWA No.250 2023春号「循環する庭 Circulating garden」

水と空気の健やかな循環がその土地を健全に保ち、ひいてはそこに暮らす人びとを健やかで豊かにしていく…という土中環境を意識する志向が広がりを持って受け入れられている。その背景には、環境を痛める根本原因を知り、それを解決する糸口を見つけたいという多くの人たちの思いがある。その思いに造園界はどのように向き合い、応えているのだろうか。造園家が手がけた、土中の環境を真摯に見つめ、水と空気が循環する庭を実例として紹介する。併せて『土中環境』を著した高田宏臣氏に、その先の土中環境をテーマに語っていただいた。

庭師のクリエイティビティが宿る 冬の風物詩・しめ飾りづくりに込めた想い...

門松、しめ飾りなど。日本には年の瀬に氏神様を祀り、新年を迎えるため、家や店舗などの門や玄関先に独自のしつらえを飾る風習がある。地域によって違いはあるが、昔からこうした正月飾りの制作は庭師の冬仕事の一環であった。 門松やしめ飾りに使用する松竹梅や藁は庭師が普段から扱う庭木や庭づくりの材料であり、扱いが慣れていることも彼らが正月飾りづくりを担っている理由のひとつだろう。 現代の住宅事情により、門松を飾る家は少なくなったが、いまのライフスタイルや気分に沿ったしめ飾りが登場し、SNSやEC販売の普及によって地域という枠を超えて、今また注目を集めている。専門誌「庭NIWA」の次号No.242では庭師の感性から生み出された正月飾りを特集する。 今回は発売に先駆けて、特集にも登場する桜花園大阪の「素朴なしめ飾り」を紹介する。