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【結果報告】ローヤルエンジニアリング 全国専門学校生対象建築学生コンペ|主催:ローヤルエンジニアリング株式会社 一般社団法人 みらい観光デザイン機構


ローヤルエンジニアリング 全国専門学校生対象建築学生コンペ
結果情報をお知らせいたします。

審査結果

最優秀賞

『和紙のトイレ』
 今琉惺(東京日建工科専門学校)

  

講評
西川町の地域的背景を丁寧に調査し、それを設計に取り込んだ提案と感じました。提案にある「月山和紙」は、豪雪地帯である西川町の冬季の副業として生まれた「西川和紙」を源流に持ちます。後継者不足の中で一度衰退しつつも、「自然と匠の伝承館」にて「月山和紙」として復活したという歴史を踏まえた素材の選定に、地域への深い理解と敬意が読み取れました。本提案では、国産の楮を使用し、化学的な漂白を行わず、手漉きにこだわって作られている月山和紙の特性――繊維の揺らぎやムラが光を柔らかく透過する点――を活かし、光のデザインへと展開している点が非常に優れています。ランプシェードのように和紙を用いたトイレ空間は、白銀の雪景色に優しい光を灯し、国道を通り過ぎる車窓から、冬季の公園に新たな魅力をもたらす「名所」としての可能性を感じさせます。(本多)

審査員賞:水登賞

『Gathering Place』
 遠藤桜 大内花純(仙台工科専門学校)

  

講評
「魅力全力発信トイレ」というキャッチフレーズに惹かれました。その名の通り、トイレという機能に加え、風景の中で存在感を放つ建築としての提案に仕上がっています。雪に覆われた風景の中に現れるドーム屋根は、大きなかまくらのような印象を与え、来訪者の記憶に残るランドマークになるでしょう。また、本提案では、屋外の公衆トイレにおいてこれまであまり活用されてこなかった「出入り口のまわり」に着目し、そこを人が集まり、待ち、光があたる場として再構成している点や、積雪地ならではの設計的配慮も随所に見られ、地域に根差した建築のあり方が丁寧に考えられていることが伝わってきました。きっと、日常の経験や、学校での指導などで、意識してきたことなのかと審査中に感じました。(本多)

審査員賞:本多賞

『皆、流動する』
 戸軽大智(豊田工業高等専門学校)

  

講評
地域の歴史にしっかりと目を向けた提案です。かつてこの地域に存在した山形交通三山線(1974〈昭和49〉年廃線)について触れ、現在も一部区間において線路跡が遊歩道や自転車道として整備されていることに注目している点は、地域の記憶と空間を丁寧に読み解こうとする姿勢が感じられます。建築として最も魅力的だと感じたのは、雪国の気候を肯定的に捉えた空間構成です。建物を覆うようにかけられた大きなルーバー状の庇は、夏には木陰を生み出し風が抜ける開放的な空間をつくり、冬には雪が積もることで隙間が埋まり、風を適度に遮断して内部環境を守る構造になっています。特に印象的に感じたのは、積もった雪を透かして風景を見るという視点です。雪をただの厄介な自然条件としてではなく、設計の一部として取り込んだ美しい発想だと感じました。トイレと機械室を機能的に中央にまとめ、その上から大きく覆うような構成も、雪に覆われる地域での合理的かつ柔らかなデザインアプローチと言えるでしょう。実際の運用には床暖房やロードヒーティングなどの設備的配慮が求められるとは思いますが、建築が気候と対話しているような提案は好感が持てます。また、「人のためだけでなく、鳥のためにもなる建築」という視点に、設計者の優しいまなざしが感じられ、空間に宿る物語性をより豊かなものにしています。※今回応募が少なかった高等専門学校の作品です。専門学校生対象とタイトルに使ってますが、高専生大歓迎です!(本多)

ローヤルエンジニアリング賞

『いつもの西川 ~飾らない姿と触れ合うトイレ~』
 佐野彰彦(青山製図専門学校)

  

講評
非常にダイナミックな構成が印象的な提案です。睦合公園は、サッカーやテニスが楽しめるスポーツ公園として利用されており、その場の特性を活かし、眺望を確保した展望スペースと、山形らしい芋煮会に対応する調理室を備えたトイレとして計画されている点を評価しました。展望台・調理室・トイレといった構成要素は、地震などの災害時にも直感的に役に立つ構成となっており、平時と災害時の両方で地域に寄与する「フェーズフリー」な発想が感じられます。内部空間も非常に魅力的です。傾斜した壁面に切り取られた風景は、これまでの西川町にはなかった新たな視点をもたらし、場所の魅力を再発見させてくれる力があります。構造と空間の関係性を利用しながら、利用者に対して印象深い体験を提供しようとする意図が明確に伝わってきました。構造美と実用性、そして地域文化への配慮が共存する優れた提案として選びました。(本多)

ローヤルエンジニアリング賞

『自然のしずく』
 上村麗子(鹿児島工学院専門学校)

  

講評
本提案は、与えられた課題文の趣旨を最も誠実に読み解いた上で構想された提案です。ローヤルエンジニアリングの考え方、つまり、トイレの汚水を濾過・分解し、再利用するシステムを導入することで、川に流れる水を美しく保ち、かつ資源を循環させるという環境負荷の少ない仕組みを建築に丁寧に反映しています。建物形状は、2枚の葉が広がるような屋根形状を採用し、雨水を一点に集約して周辺の植栽への散水に活用する仕組みを備えている点も好感が持てます。※ローヤルエンジニアリングのシステムでは、雨水を手洗いに濾過、殺菌して利用します。さらに、外観そのものが水の循環や自然との共生を視覚的に想起させる造形であることも、地域の人々や訪問者にとって、環境配慮の意識を喚起する装置として機能する可能性を持っています。建築は使われるだけでなく、語りかける存在でもあるという点において、本提案はその力可能性を持っています、惜しいところは、人の目線でも2枚の葉の様に見えるデザインにするか、水の流れを意識できるデザインにできると、さらに良くなったでしょう。(本多)

建築系 専門学校生の皆さんへ

ローヤルエンジニアリングは、建築設備の企画・設計・施⼯・保守まで⼿がける「快適環境創造会社」です。近年、サスティナブル事業にも⼒を⼊れ、特に循環トイレの開発研究を進めています。
このコンペは、全国の専⾨学校の皆さんの⽇ごろの学びと成果を発揮し、実⼒を試す機会としてほしいと考え企画しました。

テーマ:「公園に設置する循環式トイレ」

給排⽔インフラの必要ない循環式トイレは、汚⽔を微⽣物分解や濾過をすることで、再⽣⽔としてトイレに再利⽤でき、いままで設置が難しかった場所に綺麗な⽔洗トイレが設置できます。敷地は⼭形県⻄川町の公園に設定しました。豊かな⾃然を⽣かしたアクティビティと豪雪で有名な⽉⼭がある⻄川町。そんな場所に建つ公共トイレとしてふさわしい外観デザインを募集します。

未来を担う皆さんの挑戦を、私たちは全⼒で応援します!
環境に優しい建築で、持続可能な社会を共に⽬指しましょう。

東北の名峰月山の麓に広がる町 西川町の理解が深まる動画(月山TV 西川町公式チャンネル)

■応募資格

2025年3月31日時点で、専門学校、高等専門学校、高校に在籍する生徒

■募集期間

2025年4⽉4⽇(⾦曜⽇)まで

スケジュール

2024.12 応募登録受付開始
1.下記登録ボタンより応募登録をしてください。
2.※応募登録直後のページに「パスワード」が表示されます。自動返信するメールにはパスワードの記載がないので、ご注意ください。
2025.04.04 作品応募締切日

審査委員

菅野⼤志
⼭形県⻄川町 町⻑

本多 健
建築家 / みらい観光デザイン機構代表理事

⽔登健介
ローヤルエンジニアリング 代表取締役

■提案内容

山形県西川町の公園に設置するトイレとしてふさわしい外観デザイン
※応募登録いただいた方には場所の詳細をお送りします。

設置場所および条件

■設置場所

⼭形県⻄川町にある公園。
※敷地を⾒に⾏く場合は、近隣の⽅等に⼗分配慮してください。写真等に映りこまない様にお願いします。
※敷地は豪雪地域です。冬季⾒に⾏く場合、安全⾯に⼗分ご注意ください。(積雪、凍結等)
※HPの登録者専⽤ページで、写真等を掲⽰しますので、参考にしてください。

■設計条件

バリアフリートイレ(2.2m×2.2m、天井高さ2m以上)
上記トイレの機械室(2.2m×2.2m×高さ2m)微生物土壌分解装置のスペース
※上記2室を含む外観のデザインを自由に考えてください。
※2つの部屋は別々の場所でもかまいません。配管で汚水と再生水が循環します。

■審査基準

公園の中に設置することがふさわしいデザイン 環境に配慮したことがわかるデザインが望ましい

■賞

最優秀賞 1作品 10万円
各審査員賞 6作品
選外佳作 15作品

■提出物

1. 提案書:A3サイズ 横使い(297mm×420mm)の.JPGデータ(3M以内)1枚
2. コンセプト(300⽂字以内)
3. タイトル(30⽂字以内)
4. 基本情報(⽒名など)

■提案書について

平⾯図/⽴⾯図(必須) パース/模型等(任意) 図⾯表現に関しては⾃由

■応募登録方法

終了いたしました。

■その他注意事項等

■質疑等

コンペに関する質疑応答は⾏いません。 規定外の問題は応募者の⾃由裁量とします。
また、審査結果に関するお問合せ、異議申し⽴ては⼀切受け付けません。

■注意事項

(1) 応募フォームに応募者の住所、⽒名(ふりがな)年令、所属(学校名/学科コース等)電話番号、
メールアドレスなどを記⼊してください。(提案書には⽒名等を記載しないこと)
(2) 応募作品は応募フォームからのみとし、持参や郵送での受け付けはできません。
(3) 応募作品は返却いたしません。
(4) 提案作品は未発表作品に限ります。
(5) 応募作品の著作権は応募者に帰属しますが、HPや出版物への掲載に関する権利は主催者が保有ます。
⼊賞作品や学校名、⽒名などを発表いたしますので予めご了承下さい。
(6) 写真利⽤のコピーライト等の指定がある場合は、あらかじめ明記ください。
(7) 応募作品及び、応募/⼊賞によるトラブル等に関して、すべて応募者の責任となります。
(8) ⼊賞後に著作権侵害やその他の疑義が発覚した場合は、すべて応募者の責任となります。また、そのような場
合は主催者の判断により⼊賞等を取り消すことがあります。
(9) 当コンペにご提供いただいた個⼈情報は、当コンペの運営に必要な連絡、案内、もしくは、応募者に有益と思わ
れるイベント等の情報提供等に使われます。業務上必要範囲内で、委託業者に開⽰、提供する場合を除き、本⼈の
同意を得ることなく個⼈情報を第三者に開⽰、提供することはありません。
(10) 当コンペ参加に掛かる費⽤は、応募者の負担とします。
(11) 当コンペ参加者には、主催者、協賛企業等からメールなどで建築情報等をお送りすることがあります。

■主催

ローヤルエンジニアリング株式会社
⼀般社団法⼈みらい観光デザイン機構

ローヤルエンジニアリングとは?

「技術と親切」
当社は空調・換気・衛生・消火といった建築設備の企画・設計・施工管理・保守管理を行っています。
新築からリニューアルまで一貫して手がける体制をとり、 人間や社会に心地よい空間を提供する「快適環境創造会社」を目指しています。
建築設備の技術革新への対応は勿論ですが、それ以上に大切にしていることは最 良のヒューマンウエアの提供です。人が快適に思える環境を創り出すには、技術に思いやりや優しさをプラスしてこそのこと。常に人間中心の発想でこれからも 快適環境を創造していきます。
そのベースにある考え方が「技術と親切」なのです。

代表者挨拶
高度成長時代から、日本中に多くの建物が建築され、人々の生活を豊かに彩りました。
当社が行う設備とは人体に例えると内臓や血管にあたり正に建物に命を吹き込む役割を担っています。
従って、建物は作って終わりではなく当然人間と同じでアフターメンテナンスが必要です。
ローヤルエンジニアリングは『技術(ハード)と親切(ソフト)』をモットーとし、
新築工事では技術(ハード)を高め、時代を見据えたリニューアル工事では親切(ソフト)を磨いて参りました。
そして加えて、次世代に繋げる持続可能な社会(サステナブル)を実現していくミッションへもチャレンジしています。

ローヤルエンジニアリングは、真に、
社会になくてはならない企業を目指して進み続けます。

代表取締役 水登健介

[一般社団法人みらい観光デザイン機構]とは?
この度、「バリアレスシティアワード実行委員会」が「一般社団法人みらい観光デザイン機構」として法人化する運びとなりました。これまでの、誰もが楽しめる「バリアレスなまちづくり」を基本にさらに発展させ、地方地域の観光推進を目指して、より多くの方々と連携し、新たな価値と共生の場を創出してまいります。地域の皆さまとともに一層の未来志向で活動を広げていきますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

◆バリアレスシティとは?
※Barrierless City バリアレス シティとは?
Barrierless Cityは、「誰もが自由に訪れ、楽しめる都市」です
旅行者(高齢者/障がい者/健常者・外国人/日本人)が
快適に都市を楽しむ為に、「飲食」「宿泊」「観光」における、
物理的障壁、及び心理的障壁を無すことを目的としています。

◆「みらいの観光を考え、地域社会と共に歩む」
急速な社会構造の変化と交通インフラ等の技術進化により、地域観光は今、大きな転換期を迎えています。既存のビジネスモデルの限界は明らかで、新たな観光ビジネスの創出が求められる時代です。しかし、多くの地方観光地は資本の注入がされず、その魅力が埋もれていくのをただ見守るばかりになっています。

私たち、みらい観光デザイン機構は、地域の未来を創り出すため、5つの理念を掲げ、地域と共に歩み、共に成長することを使命としています。地域の力を引き出し、持続可能で魅力ある観光の実現に向け、私たちは常に伴走し続けます。

◆理念
当法人は、地域の魅力を最大限に活かし、持続可能で誰もが楽しめる新しい観光スタイルを創造し、地域活性化と社会全体の発展に寄与することを目的とする。

1.地域の魅力を世界に発信し、新しい観光スタイルを提案する
2.ユニバーサルデザインを基盤に、誰もが楽しめる観光体験を提供する
3.地域住民が主体となり、地域と共に歩む観光を実現する
4.環境に配慮した持続可能な観光を推進し、未来へつなぐ
5.パラスポーツの可能性を開拓し、多様な体験を広げる

一般社団法人 みらい観光デザイン機構

企画

株式会社HOOP

お問合せ

株式会社HOOP
manybook0517★gmail.com
★を@に変えてお送りください。


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