ニーズに応じて建物内の音をコントロールする【建築音響設計者】
音のコントロールが求められる建物は意外と多い。コンサートホールやライブハウス、劇場はもちろん、会議場、スポーツ施設、学校、ホテル、住宅でのホームシアターや楽器室、等々。音響設計者の使命は、建築空間の目的に沿った音環境を整えることである。室内では、部屋の大きさや形によって人への音の伝わり方が変わる。また、仕上げ材や扉・窓などの部位も、遮音や吸音、反射、拡散など音の特性に影響する。そしてさまざまな音響機器の機種や設置場所なども重要だ。音響設計者はこれら音に関わる要素すべてを上手に調整して、必要な音の響きを得るための工夫をする。