【4/28(土)@本郷】東京建築士会 近角真一会長にご案内頂く『求道会館見学会』
『求道会館見学会』
■日時:018年04月28日(土)15:30〜17:30(15:00受付開始)
■会場:求道会館(〒113-0033 東京都文京区本郷6-20-5)※現地集合
■会費:会員:1,000 円(消費税込) 一般:2,000 円(消費税込)、学生無料
■定員:100名、内学生20名(申込先着順)
■CPD 2 単位
■申込方法は下記に記載
平成29年に東京建築士会の会長になられた近角真一氏は、求道会館の所有者であると同時に、平成14年に完了した修復工事の際の設計者でもあります。
この度、近角真一氏のご厚意により求道会館の見学会を開催することとなりました。通常の一般公開では見られない特別スライドショーによる解説も併せて行って頂きます。是非この機会にご参加ください!
【求道会館】
求道会館は、仏教界の刷新を志し欧州の宗教事情をつぶさに経験してきた若き日の近角常観の注文に基づき、新進気鋭の建築家として全く同時期にヨーロッパ近代建築の新潮流を学びその日本への定着を試みてきた武田五一が12 年にわたる設計期間の末に生み出し、大正 4 年に竣工しました。
昭和16 年に常観が没したあとは弟の近角常音がその活動を受け継ぎましたが、常音が昭和28 年に亡くなったあと会館は長く閉鎖されることになりました。平成 6 年に東京都の有形文化財に指定され、平成 8 年から 6 年間修復工事が行なわれ、 平成 14 年 6 月にオープンしました。
【近角常観】
近角常観(ちかずみ じょうかん)は明治 3 年滋賀県に生まれた浄土真宗大谷派の僧侶で、親鸞聖人の信仰を伝える歎異抄を原点に据え、悩み煩悶する人間が絶対他力によって救済されることを自らの入信体験を基に繰返し説き、 仏教界のみならず幅広く同時代の知識人に大きな影響を与えました。
近角は若き日の欧州留学の体験をふまえ、青年学生と起居を共にして自らの信仰体験を語り継ぐ場として求道学舎を本郷のこの地に開き、明治35 年から昭和16 年に没するまでその経営に心血を注ぎました。
また、広く公衆に向けて信仰を説く場として、大正 4 年にこの求道会館を建立。その壇上から有縁のものへ語りかけると共に、広く社会に対して仏教の有るべき姿を訴えました。その主張は政教分離の立場から国家による宗教管理とともに教団の政治参画にも強く反対し、宗教界の自立性の喪失に警鐘を鳴らし近代仏教の確立に大きく貢献しました。
【武田五一】
武田五一は明治 5 年生まれの建築家で、ヨーロッパの新しい芸術運動であるアーツアンドクラフツやゼセッション運動の日本への紹介者として、また京都大学建築学科の創設者として有名です。武田はいわゆるプロフェッサーアーキテクトであり、建築家としての実践活動の他、教育活動や文化財修復、その他様々な委員の委嘱を受け多方面で活躍しました。
世代としては明治期の建築家の第二世代に属し、ヨーロッパ様式主義一辺倒であった当時の建築界に近代建築の新風を吹込む一方で、日本建築の良さを大切にした世代のひとりでした。
求道会館は前期の終わり頃の代表作の一つで、若いころから関心の深かった日本建築の伝統を、自作に意図的に盛り込むようになった時期の作品です。様々な要職にあり多忙ゆえか後期には作風に一貫したものが薄れて行く傾向に有るとも云われ、求道会館は武田が最も円熟し、自在に筆を振るっていた時期の、武田らしさが良く出ている作品と言われています。
講 師 近角 真一 (東京建築士会 会長)
集工舎建築都市デザイン研究所 代表取締役/一級建築士/日本建築家協会 環境行動ラボ運営委員/日本建築学会 オープンビルディング小委員会委員/日本建築士会連合会 環境部会委員/空家対策TF委員
昭和 22 年生まれ。昭和60 年より現職。
求道会館・求道学舎リノベーションで平成 19 年都市住宅学会賞業績賞、平成 20 年日本建築学会賞(業績)及びJIA 環境建築賞優秀賞(住宅賞)を受賞。
平成 29 年東京建築士会会長に就任。
TEL:03-3536-7711 FAX:03-3536-7712 E-mail:kasagi@tokyokenchikushikai.or.jp
主催
一般社団法人東京建築士会
企画
東京建築士会 青年委員会