【LAB.】吉野泰子研究室 (環境系)

【Lab.】日本大学 短期大学部 吉野(光田)泰子研究室 (環境系)

研究室情報

概要
学校名:日本大学
学科名:短期大学部 建築・生活デザイン学科
分類:環境工学 複合環境評価(温熱・音・空気質・光環境)
担当教員:吉野(光田)泰子 [教授]

キャンパス:日本大学理工学部船橋キャンパス
所在地:〒 〒274-8501
千葉県船橋市習志野台7-24-1

コンセプト

伝統から学ぶ知恵

古くから日本の住宅は、自然の風など気候風土を利用し、先人の知恵を生かした快適な住まいを工夫してきました。地形や緑など建物の周囲の環境を工夫することにより気候のデザインが可能となります。風の流れや、日差しの向き、周辺の木を活かした工夫など、伝統から学ぶ知恵が沢山あります。これからは、地球環境を見据え、環境との親和性を測り、さらにエネルギー自立環境を意図したパッシブデザイン+アクティブデザインをいかにマネージメントしていくかが鍵となるでしょう。

プロジェクト紹介

off grid house ゼロエネ住宅の実測及びシュミレーション(2017年)

2014年11月、株式会社バレッグスにより神奈川県三浦市に竣工した`TEAM OFF GRID PROJECT`(完全自立循環型住宅の可能性を探る実証実験)において調査研究を遂行しているもので、吉野研究室が得意とするパッシブデザインとballeggsによる設計・テクノロジーの融合により電力の自給自足生活が1日を経過している。
未来の住まいの有り方を追求するプロジェクトです。

 ㈱大京「ライオンズパッシブデザイン」の共同開発(2015年)
 
古くから日本の住宅は、自然の風などを利用し、四季を通して快適な住まいを工夫してきました。2015年4月より新築全物件に標準採用となる。
 ①グリーンカーテン用フック
 ②換気ストッパー付サッシ
 ③大型給気口
 ④エコガラス
 ⑤通気ルーバー付扉
 ⑥換気機能付玄関ドアの6設備+住宅性能評価省エネルギー対策等級4を基準。
 

ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘(2010年)
 未曾有の3.11東日本大震災以降,節電の機運が高まると共に,自然エネルギー利用がクローズアップされる中,第一種低層住居専用地域の南傾斜地に計画された39 戸の計画された39個の低層マンション(添付写真参照)は,日本在来種を中心に緑地率50%を実現した植栽計画や,パッシブ主体の建築計画などが評価され,国土交通省「平成20年度(第2回)超長期住宅先導的モデル」に採択され,平成22年3月入居完了, 8月中旬居住環境測定と入居者へのアンケート調査を実施した。これら㈱大京との共同研究成果が,同年9月末, サステイナブルな集合住宅のプロトタイプ的試みが意欲的であるとして「Good Design Award 2010」を受賞したので伝統の知恵が息づく効果的な導入事例を参考に供したい。
 
教職員情報

吉野(光田)泰子 [教授]
1952年生まれ。
日本大学理工学部建築学科卒業。
同大学院理工学研究科博士後期課程修了(工学博士)
1995年より西安建築科技大学と日中共同研究を推進。
2005年中国重科杯一等賞受賞(国家レベルの科学研究に貢献したものへの顕彰)
国連WorldHabitat Award 2006共同受賞。
2010年ザ・ライオンズたまプラーザ美しが丘グッドデザイン賞共同受賞
2011年より日本建築学会理事
先生の学生時代
「世界中の青空を、ここ東京国立競技場に集めた第26回東京オリンピック!」躍動感溢れるNHKアナウンサーの声が今も脳裏に焼きついている。
 開会式のファンファーレとともに入場行進がはじまる。あの感動を胸にひめた当時の私は、小学校6年生。東京オリンピックの記念すべき年として、クラス全員でプラスチック製の地球儀を制作し、学びたてのメルカトル図法でプリントされた世界地図を一枚一枚丁寧にはりつけ、群青色の地球儀が完成し、その土台には、`1964年、東京オリンピックの年`と担任の先生がサインしてくださった。

 あれから52年、私は現在、日本大学の建築系初の女性教授として短大建築・生活デザイン学科で教鞭をとり、「地球環境時代」を見据えた住環境教育の普及啓発や国際学術交流に取り組み、2018年3月には定年を迎えようとしている。この間、日大理工学部・短期大学部で受けた恩恵は計り知れない。

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