[連載(最終回)] 建築をもっと知りたくなるRPG型プログラム「けんちくのたね」 Level.13

[連載] 建築をもっと知りたくなるRPG型プログラム「けんちくのたね」
Level.13
最終回 橋を作ってみよう!その③

「けんちくのたね」は、身近にある紙と道具を使って、実際に手を動かしながら建築の基礎を簡単に楽しく学べる連載漫画です。使用するのは「A4のケント紙」「はさみ」「カッター」「のり」だけ!折る・丸める・切るといった単純な動作でも、創意工夫を凝らすことで、強度が大きく変わったり、デザイン性がUPしたり、驚くほど様々な表現が可能になります。
ここでの皆さんは、建築の世界に飛び込んだ「けんちく勇者」。さぁ、今すぐ材料を装備して、建築をLet’sロールプレイング!みんながあっと驚く建築スキルを磨いていきましょう!

1.前回作った「私の橋」をもう少し進化させてみましょう

前回、「私ならこういう橋を作る」として参考例を挙げてみました。今回は、ここにもう少し手を加えてみましょう。建築には正解がないぶん、限りある時間の中でどれだけ創意工夫を凝らせるかが、建築家にとって個性を発揮するための分かれ道となります。皆さんも課題に取り組む際は「とりあえず出すか」ではなく時間ぎりぎりまで粘ってください。もっと!もっと!が大切です!

2.デザイン性で個性をプラス

例えば、この大小3つの三角の組み合わせで作った橋に、デザイン性を加えてみましょう。端部の上下を斜めにカットすると…どうですか? 少しシャープな印象になりませんか? せっかくなら見栄えにもこだわりたいし、あの人の建築かっこいい!なんて言われたら嬉しいですよね。あらゆる角度から見返して、どうすればより良くなるか?を常に考えるクセをつけましょう。

3.失敗を恐れず、建築を楽しもう!

さて、全14回の連載でお届けしてきた「けんちくのタネ」。建築学生の皆さんがこれから進んでいく「建築の道」の第一歩の手助けになるよう、考え方や手の動かし方をお伝えしてきました。建築は作って出したら終わり、ではありません。たくさんの人に意見をもらい、より良くするために切磋琢磨していくことが何より重要です。

建築はスポーツの鍛錬と似ているかもしれません。たくさん動いて、経験を積み重ねて、失敗もして…その地道な努力があなたを成長させてくれます。決して楽な道のりではありませんが、その過程においてこそ、あなたなりのこだわりや判断基準が磨かれていきます。ぜひ自分なりの「建築道」を突き進んでください。あなたが建築家になった暁には、ぜひまたお会いしましょう!

今週のお題:「完成した制作物を色々な角度から写真に撮って、かっこいい作品を記録しよう」

おさらい

著者紹介
本多健(Takeshi Honda)
建築イベントプランナー 建築家(一級建築士)/1973年島根県生まれ1996年東京電機大学工学部建築科卒業。1998年芝浦工業大学大学院修了。プランツアソシエイツを経て、2002年独立。2005年シェアオフィスFLAT4設立。2015年建築イベント企画会社 株式会社HOOPを設立 「ラ・アトレ学生実施コンペ」「寺子屋ふくろう」シリーズ、「バリアレスシティアワード」等、建築コンペ等の企画に携わる。芝浦工業大学非常勤講師 建築学生サークル♭顧問

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