[連載] 建築をもっと知りたくなるRPG型プログラム「けんちくのたね」 Level.10
Level.10
第11回目 橋を作ってみよう!その①
「けんちくのたね」は、身近にある紙と道具を使って、実際に手を動かしながら建築の基礎を簡単に楽しく学べる連載漫画です。使用するのは「A4のケント紙」「はさみ」「カッター」「のり」だけ!折る・丸める・切るといった単純な動作でも、創意工夫を凝らすことで、強度が大きく変わったり、デザイン性がUPしたり、驚くほど様々な表現が可能になります。
ここでの皆さんは、建築の世界に飛び込んだ「けんちく勇者」。さぁ、今すぐ材料を装備して、建築をLet’sロールプレイング!みんながあっと驚く建築スキルを磨いていきましょう!
1.ラスボス問題いよいよ登場!
さぁ、この連載もいよいよ大詰め。ラスボス問題の登場です!みなさんにはここまで様々な問題に挑戦してもらいました。普段、何気なく目にしている建築物ですが、実は先人の知恵がたくさん詰まっている事を発見してきましたね。
2.これは手強そうな問題…!
それでは今まで学んだ知識をフル活用して問題に挑戦しましよう!『問題:A4紙を2枚使って、目の前にある300mmの川(1/100スケール)を渡る橋をデザインしてください。』なお、のり・はさみ・カッター・定規の使用はOKです!
3.どこから手をつけようかな?
まずはA4紙の寸法を測ってみましょう。A4サイズは297mm×210mmです。このままでは、300mmに少し足りません。もちろん橋なので、手前と向こう岸に乗せる部分も必要です。さぁ、あなたはどこから考えますか?建築では、接合部(ディテール)の美しさも大切な要素です。
4.今までに学んだスキル+自分のモノサシで考えよう
これまで「折る」「丸める」「切る」「組む」色々な技法を学んできました。橋に欠かせない強度を優先しながら、どうすれば橋がつくれるでしょうか?
また強度だけでなく、「かっこよさ」「橋の上から見える景色」「通過する人の感情」「環境」「見たことのない構造」など、想像力を最大限に膨らませてぜひあなたなりのモノサシで取り組んで見てください。全てを満たしたものなど存在しません。設計者が優先順位を作ることこそ、コンセプトになるのです。
ラスボス問題を考えてもらいつつ、次回はちょっとブレイク『カッターの使い方』について!
今週のお題:「今までのスキルを思い返してA4紙の可能性を探ってみよう!」
建築イベントプランナー 建築家(一級建築士)/1973年島根県生まれ1996年東京電機大学工学部建築科卒業。1998年芝浦工業大学大学院修了。プランツアソシエイツを経て、2002年独立。2005年シェアオフィスFLAT4設立。2015年建築イベント企画会社 株式会社HOOPを設立 「ラ・アトレ学生実施コンペ」「寺子屋ふくろう」シリーズ、「バリアレスシティアワード」等、建築コンペ等の企画に携わる。芝浦工業大学非常勤講師 建築学生サークル♭顧問