【結果報告】第3回『ライセンスガイドブック・表紙デザインコンペ』|主催:株式会社 建築資料研究社/日建学院
第2回『ライセンスガイドブック・デザインコンペ』審査結果
厳正なる審査の結果、全国から集まった応募作品の中からグランプリ(1作品)・審査員賞(3作品)の入賞作品が決定いたしましたので、ここに発表します!
受賞者一覧
グランプリ 表紙デザイン採用|賞金10万円
『資格を取得するということ』塚村 遼也 様
広島大学先進理工学科学研究科・先進理工系科学専攻・建築学プログラム修士1年生
●デザインコンセプト
資格取得を目指す社会人の多くは仕事から帰って、誰もいない一人の部屋で、資格の本を開くことになるだろう。そこで1つの法律を知り、1つの構造計算を解き、さまざまな専門知識を体得する。そんなルールという現実を知るたびに、あなたは本来の目的を見失ってしまうかもしれない、あり得ない大きな夢を描くことをあきらめてしまうかもしれない。しかし、毎日の積み重ねが、あなたのまだ見たことのない新しい世界を描いていくだろう。そこはどこにでもあるマンションの一室。洗濯をしたり、本を読んだり、音楽を聴いたりしているなかで、あなたは一人資格の本と向き合っている。そんな毎日の資格勉強が身の回りの空間を作り上げていく様子を表現したかった。日建学院の赤を基調に、この書を見ればいつでも資格を取得する目的を忘れない、そしてやる気が湧いてくる一枚である。
●審査員コメント
落ち着いたトーンの赤を基調に、新生活のスタートを思わせる中央の勉強に励む部屋の一室が非常に印象的です。デザイン性の高さはもちろん、デザインコンセプトにもある「毎日の資格勉強が身の回りの空間を作り上げていく様子」が画面全体に表現されており、表紙にふさわしい作品だと感じました。
審査員賞(3名)|賞金3万円
『桜を建設する未来 』大澤 ゆかり 様
近畿大学産業理工学部建築・デザイン学科3年生
●デザインコンセプト
この絵は資格を取得する過程を表現しています。下から上に少しずつ登るイメージです。下にある岩で「石の上にも三年」のことわざを表し、資格取得の道が険しいものであることを意味しています。また、人に比べて桜の木を大きく描くことで、その道程の長さや資格を取得している人とそうでない人の差を表現しました。そして上に様々な大きさの桜の花をたくさん描くことで、資格取得の喜びや建設業界の広さを表しました。また、桜を建設するという絵にすることで、若者の創造性があればこのようなものが創れるかもしれないという建設業界の未来への期待とエールを込めました。色使いは、春の暖かい感じと将来に期待する気持ちから、柔らかい印象にしました。
●審査員コメント
大きな桜の木が明るい春の印象をもたらし、全体的に温かみのあるカラーリングが可愛らしい作品です。桜の木を人が登る様子には「資格取得までの険しい道のり」が表現されていることから、作品から受け取るメッセージにも注目できる作品となっていると感じました。
審査員賞(3名)|賞金3万円
『Seize your future』塘口 慧 様
九州大学人間環境学府空間システム専攻修士2年生
●デザインコンセプト
何かを掴もうとする手を地図のように方眼紙に描いた図案です。
私は、資格勉強を地図のような広範な知識を身体化していく行為だと捉えました。
その中でライセンスガイドブックは、資格取得への地図を示すとともに、勉強のやる気も高めてくれます。表紙も、地図に見立てつつ、やる気が高まるようなものができないか考えました。
そこで、資格勉強により身体(=手)となった知識(=地図)で未来を掴もうとする様子を描くことで読者のやる気を喚起しようと考えました。
その地図を方眼紙の上に描くことで、地図に示された現実を読者の手でより良い形に描き換えていってほしいと願いを込めました。
●審査員コメント
爽やかな青と背景の方眼紙、手書きテイストの地図が素敵な作品です。本冊子を手に取る方の資格取得へのやる気が高まるよう工夫された「身体(=手)となった知識(=地図)」が前面にデザインされており、離してみると手、近づいてみると地図に見える面白い仕掛けが隠れているところも魅力的でした。
審査員賞(3名)|賞金3万円
『新社会人もきっと大丈夫な気がする。』平田 雛子 様
兵庫県立大学環境人間学部・環境人間学科 4年生
●デザインコンセプト
机に向かい、ふと窓の外を見ると桜が咲いていた、そんな光景を描きました。桜の開花は、めでたい事の象徴として用いられることがあり、積み重ねた努力が花開くポジティブなイメージと、春からの新生活を連想させます。そして、資格取得から学びが広がるワクワク感を、本が開いて文字が飛び出すデザインで表現しました。また、タイトルにあるように、ガイドブックを手に取る新社会人のみなさまが、「きっと大丈夫」と明るい気持ちで前へと進んでいけるように、シンプルでありながらも、温かみのあるデザインになるよう意識しました。
●審査員コメント
窓から見える桜、目の前に開かれた本から飛び出すように描かれた「LICENSE GUIDE BOOK」の文字は読者が思わず冊子を開いてみたくなってしまうようなワクワク感があります。また、本の傍らに置かれたカップには弊社のキャラクターである「アルパ課長」のシルエット、本の側面には「日建学院」の文字が!細部にまでこだわりのある素敵な作品です。
今回で3回目の開催を迎えた本コンペは、毎年建築学生の皆様に制作いただいた作品を表紙に、新しい環境で新たな一歩を踏み出す新社会人の皆様の手に届けられてきました。
「ライセンスガイドブック」は、建設業界で活躍するための資格について、毎年変動する合格率や、傾向などを解説している冊子です。「資格」というと〝取得までの道のりが大変そう〟〝難易度が高そう〟などなかなかとっつきにくい印象がありますが、その一方で〝これからの自身の活躍を支えてくれるもの〟でもあります。新社会人の皆様が建設業界で活躍するにあたって、資格はこれまで皆様が培ってきた知識や経験の証明にもなります。
そんな本冊子の内容を踏まえ、今回のコンペでは細部にまでこだわりのある作品が多く、〝春〟〝桜〟〝内定式〟〝新たな出会い〟など春から新生活のスタートを切る皆様にぴったりのテーマを選び、様々な視点で表現して下さっていました。特に今回頂いた作品は色遣いや表現方法に様々な工夫があり、審査員一同、来年のライセンスガイドブック・表紙デザインコンペへの期待が高まる結果となりました。
最後に重ねてになりますが、本コンペにご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
株式会社 建築資料研究社/日建学院は、今後とも未来の建設業界を担うすべての方々を応援いたします。
第3回『ライセンスガイドブック・表紙デザインコンペ』審査員一同