【建築系学生におすすめの本】[新]建築設計資料02『高齢者居住施設[多様化する高齢期の住まい×地域ニーズ]の複合的展開』|発行:建築資料研究社 編集:建築思潮研究所
概要
介護の社会化を目指した介護保険制度が2000年4月に導入され、今年で創設20年を迎える。創設当時と比べて高齢化率は上昇し介護ニーズは増大、いま特別養護老人ホームの待機者は全国で30万人を超えるなかで、いま高齢期の居住施設に求められていることは何か──。
本号では、主に要介護期を支える高齢者のための居住施設の設計について、介護サービスを受けながらも自立的で豊かな生活を送るための空間・居場所づくりや、介護職員のためのケア動線の視点、多世代複合型施設や、地域密着型の総合福祉拠点のあり方等の考察を交えながら、計画的ポイントを実作資料とともに紹介する。
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目次
論考1
高齢者居住施設の計画 ふつうの暮らしを求めて
山口健太郎(近畿大学)
論考2
高齢者居住施設における感染症対策と建築デザインについて
伊藤昭(日建設計)
実作資料編
01
地域に開かれた総合福祉拠点
総合福祉施設 リバービレッジ杉並
設計=健康設計+角倉剛建築設計事務所
所在地:東京都杉並区
02
4床室主体の従来型から個室ユニット型への改修
特別養護老人ホーム ナザレ園(A棟改修)
設計=健康設計+角倉剛建築設計事務所
所在地:茨城県那珂市
03
従来型施設にユニット型を導入し、個室型4床室を再編成
リバーパレス青梅(増改築)
設計=健康設計+角倉剛建築設計事務所
所在地:東京都青梅市
04
大型ショッピングモールと住宅地スケールをつなぐ「都市生活の老後生活拠点」
ニッケあすも市川
設計=三浦慎建築設計室
所在地:千葉県市川市
05
卍型に配置された3室組の個室群が共用スペースを囲う
ニッケてとて加古川
設計=三浦慎建築設計室
所在地:兵庫県加古川市
高齢者居住施設における空間認知をサポートする機能配置
三浦研(京都大学大学院)
06
乳児院と、特別養護老人ホームの合築福祉施設
地域交流ホールなど世代を超えた地域共生の場の創出
ふれあいの館しおん
設計=二井清治建築研究所
所在地:大阪市住吉区
福祉施設合築[地域密着型特別養護老人ホーム+乳児院]における
多様な交流を生む「居合わせる空間」の提案
二井るり子(二井清治建築研究所)
07
認可保育園との幼老複合施設
ハートハウス成城+はあと保育園成城
設計=アプルデザインワークショップ
東京都世田谷区
08
施設内循環型プログラムの提案
複合型高齢者福祉施設 さくらの花会館
設計=内藤将俊建築設計事務所
所在地:香川県坂出市
09
市内2箇所にサテライト型特養を分散させたのち、本部機能を移転
10年にわたる既存施設の建て替え、地域分散化の最終プログラム
ケアタウンくらなが
設計監修=山口健太郎
設計=佐藤総合計画
所在地:福岡県大牟田市
大規模集中型から、小規模地域分散型へ 10年の歳月をかけた段階的建て替え計画
山口健太郎(近畿大学)
10
既存施設と並行した緑地計画と、
100mを超える長手方向を2分節した平面構成
特別養護老人ホーム なごみ
設計=奥野設計
所在地:千葉県市川市
11
地域交流や多世代交流を生み出す96床の老人ホーム
ウェルケアガーデン 深沢
設計=日建ハウジングシステム
所在地:東京都世田谷区
12
姫路市の中心市街地に立地する都市型施設
サンライフ西庄
設計=二神建築事務所+kt一級建築士事務所+近畿大学/山口健太郎
所在地:兵庫県姫路市
13
既存棟の使われ方調査から導いた増築棟のユニット構成
特別養護老人ホーム 豊の郷 増築棟
設計=ゆう建築設計
所在地:京都府福知山市
高齢者居住施設の設計要点
「個性を際立たせる配置・平面・意匠計画」 井上康(一級建築士事務所 健康設計)
「高齢期の暮らしを支えるディテール」 山口健太郎(近畿大学)