【BOOKS】住宅建築 2020 年2 月号「屋根再考」
No.479
『住宅建築』
2020 年2 月号
12 月19 日発売
2,400 円 + 税
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特集 屋根再考
屋根から建築を考えることが、いまどれくらいあるだろうか。屋根は薄く軽く、という認識は新建材の発達とともに近代以降の潮流となった。一方で茅葺きや瓦葺きが使われることは少なくなり、手間やお金がかかる、壊れやすい、そうしたイメージがつきまとうようになった。しかし本当だろうか? 白川郷の合掌造りや奈良の寺の佇まい、島根の赤い石州瓦の家並みを見て美しいと感じる人は少なくないはずだ。「屋根」は魅力的な風景を生み出すだけではなく、住まいを守り、人々の暮らしを守り、豊かな文化をつくってきた。この特集では、茅葺きと瓦葺きがつくる風景の魅力、性能の魅力を改めて紹介するとともに、その屋根の下にある豊かな暮らしを見つめ、「屋根」の役割を再考する。
目次
[ 特集]
屋根再考
風雪に耐えるもの 文=堀部安嗣
第一部 茅葺き
茅葺きの家に暮らすこと
東邸 監修=岡祐紀+富田晨 茅葺き=美山茅葺
インタビュー 美山という場所で紡ぐ未来 美山茅葺/中野誠+岡祐紀
茅葺きの可能性を拡げる「茅壁」
ilou 茅葺き=くさかんむり/相良育弥
インタビュー 挑戦をつづける茅葺き くさかんむり/相良育弥
茅葺きが繋ぐ、生き物の輪と里山文化 安藤邦廣
第二部 瓦葺き
瓦の産地を訪ねる 淡路瓦・大栄窯業
瓦屋根の下にある、人と人の繋がりを取り戻したい 大栄窯業/道上大輔
屋根を葺くしくみ-茅葺きと瓦葺き- 石川廣三
地元にある素材でつくる住まい
淡路島の家 設計=ヒラマツグミ一級建築士事務所/平松克啓
能登瓦の風景のなかに佇む住まい
アテイエ 設計=能登デザイン室/奈良雄一
美しい佇まいと暮らしやすさを両立する街中の住まい
南荻窪の家 堀部安嗣建築設計事務所
登録有形文化財のこれから 第1 回
38m の長屋門を人が集う情報発信の場に
信岡フラットミュージアム 改修設計=大角雄三設計室
信岡家に継承される地域への奉仕の精神を現代のかたちに 文=藤田盟治
森と人と建築と 第13 回
フィンランド 森のレイヤーの教え
企画・監修=落合俊也
生態系に建築のレイヤーを 文=落合俊也
INTERVIEW WITH Virpi(「フランツィラの森」11 代目農園主)
研究室からフィールドへ 第42 回
つくばプロジェクト 大越邸
法政大学デザイン工学部建築学科赤松佳珠子研究室
[ 連載] INTERIOR 第10 回 -Light, Airy, and Playful-Treehouse MIKI TAKASHIMA [ 講演会レポート]
西久保毅人・ハタノワタル
「手ざわり・目ざわり・足ざわり― 弱くて強い素材、強くて弱い建築で目指す僕らの未来」 [ 書評] 評者=髙木正三郎
『絶望の林業』田中淳夫 著 ( 新泉社、2019 年)
【次号予告】
No.480 『住宅建築』2020 年4 月号
2020 年2 月19 日発売
[ 特集]
骨格とディテール
高須賀晋「茂原の家Ⅲ」
赤座伸武「八百津のいえ」
岩瀬卓也「笠間の家」「水戸の家」
下川徹「和泉の家」
唯島友亮「勝浦の家」
前田真佑「おおらかな家」
吉村理「広陵の家」
[ シリーズ]
森と人と建築と 第14 回
[ 連載]
INTERIOR 第10 回