景観開花。2018
景観開花。2018
『景観開花。』は、土木デザインに関心のある若者へその力を試せる場を提供するとともに、多くの人々へ向けて土木デザインの可能性を示すための設計競技イベントである。
高度経済成長期の日本では早急な社会基盤整備が求められ、特定の機能を果たすためだけの画一的な土木施設が多く生み出された。しかし一定の社会基盤が整うにつれ、その場所が持つ意味や役割に合い、風景に調和した土木デザインを求める機運が高まりつつある。そういった土木デザインが美しい景観を実現するものと信じ、『景観開花。』は誕生した。
そして『景観開花。』は本年度で15回を数える。土木デザインの隆盛による国土景観の「開花」を願い誕生してから年を経るにつれ、少子高齢化に代表される社会情勢の変化は着実な進展を見せ、これに伴う「まち」の問題もいっそう顕在化している。我々はいま、生活のあり方そのものを問い直すとともに、人々の生活を支える土木施設のあり方を再考する必要に迫られているといえよう。このことを踏まえ、近年『景観開花。』では土木と生活の接点としての「まち」に重点を置いた設計競技を実施してきた。
今年度の『景観開花。』もこれを継承し、「まち」の理想に対する土木のあり方を問う。応募者には生活と土木の接点「まち」の理想の未来像について各自の思いを巡らせ、それを実現する土木デザインの提案を求める。世代を越えて存在し続ける土木をつくる視点から、美しい景観と新たな生活を統合するデザインの提案が生まれることを期待している。
『映える』
「まち」にはさまざまな土木施設が存在し、インフラとして人々の暮らしを支えている。
土木施設は、「まち」で映えるその存在から、人々の暮らしを長きにわたって映えるものにする可能性を持つ。
しかし、時代の流れとともに「まち」の中で埋もれ、インフラとしての役割を果たすのみとなった土木施設も存在する。
土木施設の更新期を迎えた今、このような土木施設と「まち」そして人々との関係を改めて考えてみてはどうだろうか。
「まち」の中で映える土木施設のデザインによって、長きにわたって人々の暮らしを映えるものにする提案を求める。
● 時代を踏まえた新たな「まち」の理想像の広がり
●「まち」の理想像に対する、土木施設を含む提案の具体性と現実性
● 提案がもたらす体験の豊かさと美しさ
これらを総合的に評価する。
● 土木構造物または土木施設を中心とした提案であること。
● 実在する敷地を対象として明示すること。
● 地質調査や構造計算は求めないが、構造の現実性は確保すること。
● 2018年4月1日現在、大学・大学院・短期大学・高等専門学校・専門学校・高等学校に籍をおく学生、もしくは経験年数5年以下の社会人であること。
● 上記条件を満たす人物によるグループでの応募も可とする。
● 仙台で行われる公開最終審査会に参加できること。一次審査にて入選作品に選ばれた時点で参加を確約できない場合、入選を取り消し次点の繰り上げとする。
以下を提出物および提出条件とする。締切日までに4点すべてを提出したもののみ、審査対象とする。
● 設計図面
提案の意図を表現する図面および説明文を記載したもの。A1サイズ片面1枚に収まるよう作成し、5mm厚のスチレンボードまたはそれに準ずるものによりパネル化したものとする。
● パネルデータ
パネルをPDFファイルに変換したもの。Webサービスを介したメールによる送信のみ受理する。メールに直接添付しないこと。
● 設計模型
提案の意図をよく表現する縮尺により作成したもの。個数は問わないが、展示に要する空間は一辺が1mの立方体に収まること。
● 模型写真
模型の意図をよく伝える構図で撮影した、JPEG形式の写真データ。1枚以上9枚以下とする。送信方法はパネルデータと同様で、Webサービスを介したメールによる送信のみ受理する。
※すべての提出物の表面には氏名や所属先を明記してはならない。パネルおよび模型には、エントリー受付完了メールの指示に従い、裏面に提出者の情報を付けること。
● 応募作品は未発表のものに限る。
● 応募作品は1エントリーにつき、1作品に限る。
● エントリーは1人につき、1エントリーに限る。
● 応募作品の著作権は、応募者に帰属する。
● 主催者および実行委員会は、本設計競技の趣旨の範囲内で著作権者名を明示した上で、報告書、記者発表資料、作品集、Web等を通じて、応募作品および提案されたアイデア、情報等を公表できるものとする。
● 提出物の返却は、別途指定期間での直接引き取りもしくは全日程終了後の着払いによる郵送に限り受け付ける。
● 課題に対する質問は受け付けない。規定外の問題は応募者の自由決定とする。
一次審査会により、入賞作品を5点前後決定する。また後日、最終審査会を公開で行い、入賞者は作品のプレゼンテーションと質疑応答を行う。審査員はこれらにより最優秀賞と優秀賞を決定し、それ以外の入賞作品を佳作とする。
■審査委員長
篠原 修 (土木設計家、東京大学名誉教授)
■審査委員
五十嵐 太郎 (建築評論家、東北大学大学院教授)
木下 斉 (まちビジネス投資家/事業家、一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス 代表理事)
西村 浩 (建築家/デザイナー/クリエイティブディレクター、株式会社ワークヴィジョンズ 代表取締役)
八馬 智 (土木デザイン研究者/都市鑑賞者、千葉工業大学工学部デザイン科学科 教授)
※敬称略/五十音順
■最優秀賞 (1点)
20万円
■優秀賞 (1点)
10万円
■佳作 (数点)
4万円
■特別協賛企業賞 (数点)
2万円
■参加賞 (全作品)
審査委員からのコメント
■エントリー締め切り
2018年10月17日(水)
■一次審査提出物締め切り
2018年10月31日(水) 必着
■一次審査会
2018年11月3日(土)
■公開最終審査会
2018年12月15日(土)
● パネルおよび模型の提出は郵送、宅配便または直接持参による締切日必着とし、作品の提出にかかる費用はすべて応募者の負担とする。
● 郵送または各社宅配便を利用の場合、配達時間を平日14時から時までの間に指定すること。直接持参の場合、必ず到着予定時刻を予め実行委員会に連絡しておくこと。
● 直接持参の場合も含め、梱包は提出物が損傷しないよう厳重に行うこと。
● メールの文面には、エントリーNo.、氏名、作品名を必ず記載すること。
● 模型を分割して送付する場合、必ず組み立て方を明記すること。
● すべての提出物には別途指定フォーマットのラベルを印刷し、必要事項を記入のうえ、梱包に貼り付けること。
〒980-8579 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-06
東北大学工学部・工学研究科 人間・環境系事務室 気付
201土木演習室A 景観開花。実行委員会 宛
E-mail:info@keikankaika.jp
東北大学工学部建築・社会環境工学科 平野研究室
景観開花。実行委員会
公益社団法人土木学会 景観・デザイン委員会
公益社団法人土木学会 東北支部
〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1
東北大学災害科学国際研究所 S304
災害復興実践学分野 平野研究室
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