【7/15 @神戸】佐藤文香、ジュリ・フォルニエ、杉山圭、ドリス・アルーシ、展覧会『JPUKB FRMRS Lebenswelt-生活世界』オープニングトーク|主催:デザイン・クリエイティブセンター神戸、Atelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)
TOP画 Design:明後日デザイン制作所
7/15(土)~7月30日(日)
展覧会『JPUKB FRMRS Lebenswelt-生活世界』
デザイン・クリエイティブセンター神戸は、神戸市の姉妹都市であるフランス・マルセイユ市を拠点に活動するアーティストブックと版画の研究工房であるアトリエ・ビザビと協同し、展覧会「JPUKB FRMRS Lebenswelt ー生活世界」を開催します。
この展覧会は、アトリエ・ビザビが神戸とマルセイユという2つの港町を横断的に捉えるところから始まりました。杉山圭氏が影響を受けたテーマ「生活世界」を元に、神戸を基点にした作品制作を杉山氏に、それに呼応するかたちでマルセイユの作品制作をドリス・アルーシ氏に依頼し、2人の作家とアトリエ・ビザビが協同してリサーチ、クリエイション、プロダクションを行いました。無機質に感じられる港湾地区に広がる生活世界を、写真、シルクスクリーンプリント、アーティストブックで表現し、また、神戸で実施する2人の作家によるフォトセッションのワーク・イン・プログレスを通して、2つの国・地域・文化・港湾建築を西洋と東洋の視点から考察します。
※展覧会名にある「JPUKB」は神戸港の港コード、「FRMRS」はマルセイユ港の港コードです。
時 間:11:00~19:00
休館日:7月18日(火)、7月24日(月)
場 所:ギャラリーC
出 展:Atelier Vis-à-Vis アトリエ・ビザビ、杉山圭、ドリス・アルーシ
参 加:無料
主 催:デザイン・クリエイティブセンター神戸、Atelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)
協 力:文化人類デザイン研究室、Conseil Départemental des Bouches-du-Rhônes, Région Sud, Urban Gallery, Arches Papers, PAC – Provence Art Contemporain, Studio Aza
助 成:Ville de Marseille, L’institut Français
7/15(土)
オープニングトーク 15:00~17:00
神戸市の姉妹都市であるフランス・マルセイユ市を拠点に活動するアーティストブックと版画の研究工房であるアトリエ・ビザビと協同し、展覧会「JPUKB FRMRS Lebenswelt 生活世界」のオープニングトークを開催します。
本展覧会の企画者でもありアトリエ・ビザビの共同ディレクターを務める佐藤文香、ジュリ・フォルニエと作家がそれぞれの作品やプロジェクトの今後の展開について語ります。また、トーク終了後には交流会を兼ねたレセプションを実施します。
登壇者:佐藤文香、ジュリ・フォルニエ(アトリエ・ビザビ共同ディレクター)、杉山圭(クリエイティブディレクター、アートディレクター)、ドリス・アルーシ(造形作家)
場 所:ライブラリ
出 演:佐藤文香、ジュリ・フォルニエ(アトリエ・ビザビ共同ディレクター)、杉山圭(クリエイティブディレクター、アートディレクター)、ドリス・アルーシ(造形作家)、
参 加:無料 ※通訳あり
申込み:事前申込制、先着順
⇒ お申込みはこちら
主 催:デザイン・クリエイティブセンター神戸、Atelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)
協 力:文化人類デザイン研究室、Conseil Départemental des Bouches-du-Rhônes, Région Sud, Urban Gallery, Arches Papers, PAC – Provence Art Contemporain, Studio Aza
助 成:Ville de Marseille, L’institut Français
7/16(日)
サイアノタイプワークショップ 15:00~17:00
神戸市の姉妹都市であるフランス・マルセイユ市を拠点に活動するアーティストブックと版画の研究工房であるアトリエ・ビザビと協同し、展覧会「JPUKB FRMRS Lebenswelt 生活世界」の関連企画として「サイアノタイプワークショップ」を開催します。
青写真とも呼ばれるサイアノタイプは、画像を制作または複製するために使用される写真プロセスのひとつで、色々なニュアンスの「青」で画像を制作することができます。紫外線にさらされた紙の上に短時間置かれた物体が残す痕跡を表現するシンプルで、かつ詩的なプロセスを学び、実験的なイメージを一緒に作り上げます。
講師:ドリス・アルーシ(造形作家)
場 所:プロジェクトスペース3B
講 師:ドリス・アルーシ(造形作家)
参 加:参加費:1,000円(税込) ※通訳あり
対 象:10歳以上
申込み:事前申込制、先着順
⇒ お申込みはこちら
持ち物:汚れてもよい恰好でご参加ください。
主 催:デザイン・クリエイティブセンター神戸、Atelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)
協 力:文化人類デザイン研究室、Conseil Départemental des Bouches-du-Rhônes, Région Sud, Urban Gallery, Arches Papers, PAC – Provence Art Contemporain, Studio Aza
助 成:Ville de Marseille, L’institut Français
「生活世界(Lebenswelt)」について
ドイツ出身の哲学者のヴィルヘルム・ディルタイが継承し、エドムント・フッサールが取り入れた表現です。フランス人の哲学者ピエール・マシュレは生活世界のある一面をこのように説明します。人間は個々のプロジェクトによって設定された限界の中で囲い込まれた隣同士ではなく、共通に存在し、行動する。この「生活世界」の意味はある一つの意識だけでなく、複数の意識に与えられ、この複数性に連動した相互性と干渉性の効果を持つことになる。
Livre d’artiste JPUKB FRMRS Lebenswelt de Kei Sugiyama et Driss Aroussi
Textes de Kei Sugiyama, Driss Aroussi, Julie Fournier & Fumika Sato
Maquette et boitier conçus par Atelier Vis-à-Vis
Mai 2022, Collection Vice-Versa, Atelier Vis-à-Vis Editions
シルクスクリーンで刷られた作品集8点
部数/10部
ナンバリングと作家のサイン入り
アトリエビザビで制作、手刷り。
詳細はAtelier Vis-à-Vis公式サイトにてご確認下さい。
https://www.ateliervisavis.com/livre-dartiste-lebenswelt-de-kei-sugiyama-et-driss-aroussi/
杉山圭が東京の築地市場で行った5年間のリサーチが原点にあるこのプロジェクトはエドムント・フッサールの「生活世界」の考えが反映されています。
ノスタルジックに思えた世界最大規模の魚市場は、80年前は当時最先端の近代建築群であり、その立地的特性や人間性が絶妙に絡み合い実に人間らしい“街”を創出していました。リサーチで築地市場に入り込む度にその人間らしさへの変貌の欠片の数々を見た杉山圭。専門である都市計画デザインの側面からもその欠片の無限とも思えるやり取りこそが、時代の変革期である今、必要である要素なのだと確信を得ました。人間と進化の融合に必要な生活世界とその欠片を神戸で見つける俯瞰的な序章と位置付けています。
都市景観や建築現場の世界をテーマに造形活動を行なっているドリス・アルーシは暫定的に現れる物と、その一時的なバランスの儚さに興味を持ち、構築と無秩序、混沌と整然、パラドクサルな要素が共存する逆説的な場所である建築現場や場を捉え、詩的におさめます。港に存在する全ての要素がそこになくてはならないものであり、無機質と思わせる工業地帯の中には、働く人の日常があり、太陽で褪せた色、船の下の木の破片、人の手で作られた道具、それらの要素が独自のルールで共存しているのです。それを儚い彫刻作品かのように切り取るドリス・アルーシ。杉山圭とはまったく違う視点で生活世界を表現しました。
「生活世界」、それは私たちが「生活しながら体験する世界」であり、あらゆる物事が重なり合いながら「相互性と干渉性の効果と共に(ピエール・マシュレ)」共存する世界でもあるのです。
アトリエ・ビザビは二人の捉えた空間を、版画作品へと移行させるプロセスの中で、記憶とルポルタージュの狭間に見られたこのミクロな秩序が存在する世界を再度考究しつつ、ドリス・アルーシと杉山圭の撮った「生活世界」を一冊のアーティストブックと12点のシルクスクリーン作品に作り上げました。
二人の作家の視点、写真と版画の出会い、そして、思想と技術の融合。作家たちが見た工業湾岸付近の「生活世界」を広く伝えたく、マルチプルアートという複数性の特徴を生かし共有していくことにより、境界の融解を試みたプロジェクト。本企画を通し、東洋と西洋の普遍的な空間・世界を感じる機会となれば幸いです。
クリエイティブディレクター アートディレクター
杉山圭
株式会社ユナイテッドデザイン 代表取締役
同社 文化人類デザイン研究室 室長
1967 年静岡県生まれ。インテリアデザイン会社、建築設計事務所を経て、1998 年に株式会社ユナイテッドデザイン設立、主に建築・地域・都市計画、環境計画におけるグランドデザイン、コンセプトの構築及びデザイン・基本設計、アートディレクション、デザインコンサルティング業務。様々なプロジェクトにおいて、文脈と類推(自然環境、風習、風俗、地理、歴史、現象、人物、生活、社会、テクノロジーの推移等からなる)をフィールドワークから考察してコンセプト立案及び横断的なデザイン制作。また、“文化人類学”を学問としてではなく“デザイン”として捉える新しいデザインカテゴリー『文化人類デザイン®︎』を提唱する。2016 年にユナイテッドデザイン内に研究室を置きアノニマスデザインの概念の再構築とその実現を目指し、ルポルタージュとアートの接点を模索し活動。
造形作家
ドリス・アルーシ
1979年モロッコ生まれ。マルセイユを拠点に活動。2007年にフランス・エクサン・プロバンス高等芸術学校を首席で卒業しDNSEP修士号を取得。彼の芸術作品は多面的で、実験とドキュメンタリーの間を交差しながら制作。一方では労働者階級の人々の世界に疑問を投げかけ、他方では写真について実験的な考察も。カサ・ベラスケスから研究助成を受け、パリのシテ・デ・ザールやバマコのアンスティチュ・フランセでレジデンスを実施。第59回サロン・ド・モンルージュ、ヨーロッパ・地中海若手作家ビエンナーレ、パノラマ・ドゥ・ブールジュ ビエンナーレなどに参加。また、ラ・ヴァレット・デュ・ヴァール市のムーランアートセンター、ベルフォール市のジェラール・ジャコ美術学校、ブーシュ・デュ・ローヌ県立図書館で個展を開いた。写真雑誌「CHEAP」を2年間に渡り共同編集し、現在は、自身がメンバーである芸術集 DEUXと共に、アーケードギャラリーの展覧会プログラムを共同運営。
1987年に南フランス、マルセイユに設立されたAtelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)は、ビジュアルアートとアーティストブックの研究室。マルチプルアートや版画、紙の分野に特化し、シルクスクリーン、活版印刷、版画プレス機が備わっている工房でアーティストレジデンス、制作、発信、継承を組み合わせた活動実施。多くの新進アーティストや著名なアーティストとコラボレーションし、アーティストブックやアートプリントなど、250点以上のオリジナル作品を制作。国内外のギャラリーや団体と協力した交流プロジェクトや展覧会も数多く企画。
共同ディレクター:ジュリ・フォルニエ、佐藤文香。
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)
〒651-0082 兵庫県神戸市中央区小野浜町 1-4 デザイン・クリエイティブセンター神戸
デザイン・クリエイティブセンター神戸、Atelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)
1927年に輸出生糸の品質検査を行う施設として、ゴシックを基調とした神戸市立生糸検査所(旧館)が建設されました。1932年には国に移管し、国立生糸検査所(新館)が東に建て増しされ、神戸港の生糸の輸出は、大正から昭和初期にかけて最盛期を迎えます。
近代日本の産業や文化を輸出するための重要な拠点だった生糸検査所は、その後役割を終えましたが、また新たに、一時代を築いたまちや文化を継承し、新しい価値を生み出す創造の場となります。
2008年に、神戸市がユネスコ創造都市ネットワークのデザイン都市に認定され、その創造の拠点として、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)を2012年8月に開館しました。
KIITOは、デザインを人々の生活に採り入れ、より豊かに生きることを提案し、神戸だけでなく世界中をつなぐ、デザインの拠点となることを目指します。
神戸市の中心部三宮の海側に位置する地上4階建ての建物内では、デザインやアートにまつわるゼミ、レクチャー、展示、イベントを開催するほか、貸ホール、貸ギャラリー、貸会議室、クリエイティブラボ(オフィス入居)スペースなどがあります。
https://www.ateliervisavis.com/
1987年に南フランス、マルセイユに設立されたAtelier Vis-à-Vis(アトリエ・ビザビ)は、ビジュアルアートとアーティストブックの研究室。マルチプルアートや版画、紙の分野に特化し、シルクスクリーン、活版印刷、版画プレス機が備わっている工房でアーティストレジデンス、制作、発信、継承を組み合わせた活動実施。多くの新進アーティストや著名なアーティストとコラボレーションし、アーティストブックやアートプリントなど、250点以上のオリジナル作品を制作。国内外のギャラリーや団体と協力した交流プロジェクトや展覧会も数多く企画。共同ディレクター:ジュリ・フォルニエ、佐藤文香。