【BOOKS】「あこがれの住まいとカタチ」|建築資料研究社の本
住総研「あこがれの住まいと暮らし」研究会(委員長:後藤治)による、2年間の研究活動の成果を一冊にまとめる。
建築史に現れる「様式」には、その前提として、ある時代の人々が共有した「流行」の存在がある。そしてその「流行」を形成するものは、人々が個々に抱く「あこがれ」という心の機序である。では、「あこがれ」はどのように発生する(した)のか。
それぞれ異なった研究分野を背景に持つ10名の執筆者が、住まいと暮らしの諸相に題材を取り、過去・現在・未来の3つの切り口から、「あこがれ」のカタチを浮き彫りにする。
◆商品名 あこがれの住まいとカタチ
◆著者 住総研「あこがれの住まいと暮らし」研究委員会 編
◆発売日 2022年12月10日
◆定価 2,420円(本体2,200円+税)
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目次
序章 「あこがれ」の住まいと暮らし-本書の構成 後藤治
第一部 歴史のなかの「あこがれ」の住まいと暮らし-その形成と変貌
第一章 平等へのあこがれと和室の誕生 藤田盟児
1-武士の生活様式
2-座敷の形式
3-会所から茶室へ
第二章 侘数寄の茶室は「あこがれ」から始まった 桐浴邦夫
1-黒木造
2-茶の伝来と異国へのあこがれ
3-自然に囲われた空間と平等
4-本数寄の茶の湯空間
5-市中の山居
6-侘数寄の茶室
第三章 インド・ムンバイにおけるアールデコ様式住居へのあこがれ 後藤克史
1-コロニアルボンベイ、ペストの流行、都市計画
2-ハウジング問題、ペストの流行、ボンベイ市改善局の設置、都市計画
3-テネメント、アパートメント居住、衛生管理
4-アールデコ様式のアパートメント、女性の地位
第二部 現代日本の住まいと暮らし-「あこがれ」のカタチ
第四章 都市の住まいと暮らしから〈あこがれ〉を考える 山本理奈
1-これからの住まいと〈あこがれ〉
2-「あこがれ」の変容
3-居住の営みがうみだす〈あこがれ〉
4-〈あこがれ〉を構成する社会的価値
5-〈あこがれ〉のゆくえ
第五章 日本とデンマークの比較でみる「幸福な住まい」のつくりかた 島原万丈
1-日本・デンマーク住生活比較調査
2-あこがれと住むことの幸福に関する考察
第六章 外国人から見た「和」の住まい 鈴木あるの
1-古き良き日本
2-日本文化の没落
3-日本建築の国際化
4-現代の外国人に聞く
5-「あこがれ」のその先に
第三部 これからの住まいと暮らし-あこがれから流行への種と形を探る
第七章 あこがれの対象としての環境配慮型住宅 小泉雅生
1-近代における環境配慮型住宅
2-現代の環境配慮型住宅
3-環境配慮型住宅のこれから
第八章 住人の住居史・抄 伏見唯
広島・吉島町の生家/広島・袋町の町家/東京・画家たちのアトリエ/
東京・椎名町の中廊下型住宅/広島・左官町の本家/広島・左官町の伯父の家/
広島・十日市の寺院本堂/広島・八木のニワトリ小屋/東京・高円寺の和洋折衷/
千葉・津田沼の公団住宅/東京・大和町の家/イギリスとニューヨークでの住体験/
東京・阿佐ヶ谷南の家/令和の今、あこがれているもの
第九章 高次元に拡張する「くらし」 豊田啓介
1-メタバースがバズワードに。その定義と価値は?
2-実空間から拡張するくらし:コモングラウンドとは何か
3-空間記述の多様化と広域体系化というチャレンジ
4-人を超える属性の拡張
5-ヒト、自己、場所の領域性
6-同一性という概念の発展的拡張と、同時性という概念の再価値化
7-モノ/場所の束ねる力、すなわちハイ・モダリティの統合
むすびに 後藤治
あこがれと流行を形成する社会背景
カタチの持つ力:あこがれから流行への展開
「環境への配慮」とカタチ
希薄化する日本人の「住まい・暮らし」
コロナ禍後の「住まい、暮らし」
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