【BOOKS】せんだいデザインリーグ2022 卒業設計日本一決定戦 Official Book

全国で建築を学ぶ学生の卒業設計作品を一堂に会し、日本一を決める日本最大の卒業設計展『せんだいデザインリーグ卒業設計日本一決定戦』(以下、SDL)の大会内容を伝える公式記録集。本書では、受賞作品を含むファイナリストの11作品の紹介はもちろんのこと、全出展作品405作品を掲載し、各賞を決定するまでの、予選・セミファイナル(非公開審査)、ファイナル(公開審査)の詳細な審査過程を記録する。また、ファイナリスト作品だけでなく、予選通過の上位100作品にも個別講評を収録。さらに、SDL20年目を迎える今回は20周年を記念して、SDLの開催場所『せんだいメディアテーク』の設計者であり、SDL第一回大会審査委員長の伊藤豊雄氏のインタビューも特別収録する。

今大会は、感染予防に配慮しつつ3年ぶりに全出展作品405作品を展示しての審査と展覧会を行った。
特筆すべきは、ファイナル審査員5人中4人が予選審査に参加したのは大会史上、稀なことで、それがファイナル(公開審査)での白熱した議論につながったことである。どの作品を「日本一」にすることが、審査員5人で選んだというメッセージとしてふさわしいか、全審査員が納得するまで時間いっぱい議論を交わして各賞を決定。
「日本一」は、3.11東日本大震災の津波被害を乗り越えた宮城県石巻市の鮎川の未来像を、大胆にそして誠実に描き出す傑作が受賞した。

【ファイナル&セミファイナル審査員】
藤本壮介(審査委員長)、秋吉浩気、安藤僚子、石川初、金野千恵

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撮影:越後谷 出

目次

【大会趣旨】 「これまでの20年、これからの20年」 / 文:齋藤和哉

【総評】 「複雑で豊かで多様な世界を映し出す」 / 文:藤本壮介

【FINALIST ファイナリスト・入賞作品】

★日本一
佐藤夏綾(京都大学)
「 磯に生きるを灯ス ─ 被災地鮎川におけるなまものの露出と海側への引き戻し 」

★日本二
鎌田彩那(武庫川女子大学)
「 なびくみち あままで届き うづもれぬ ─ 保久良山道 保全計画 」

★日本三
饗庭優樹(立命館大学)
「 水トノ共生作法 ─ 針江集落のカバタの集積による失われた水との暮らし・集落拠点の再建 」

★特別賞、藤本壮介賞
小村龍平(東京理科大学)
「 機械と人の大樹 ─ アキバ的精神のアイロニー 」

★特別賞
須佐基輝(明治大学)
「 建築の生存本能 」

大山亮(京都大学)
「 破壊と構築 ─ 太平洋沿岸舟屋型住居 」

★安藤僚子賞
山井駿(京都大学)
「 『日常』 のバッソ・オスティナート 」

★金野千恵賞
小林芽衣菜(共立女子大学)
「 於 道の上、木の隣 ─ 木々と共に生きていく、きこり家族の暖かな住まい 」

★秋吉浩気賞
柴田智帆(九州産業大学)
「 個性のあいだ 」

★石川初賞
及川龍人(東北工業大学)
「 追憶と展望 ─ 地域景観再認識のための拠点創出 」

門田岳(明治大学)
「 都市住宅山行 ─ 乖離した都市と山の新たな物語 」

【出展者データ2022】

【PROCESS 審査過程】

撮影:越後谷 出

撮影:越後谷 出

■PROCESS_1:Preliminary Round 予選
予選の投票集計結果と選出結果
予選概要 「一過性ではなく、中長期的な時間軸を見据えて」 /文:恒松良純
ボーダーラインを浮沈した40作品 /コメント:友渕貴之

■PROCESS_2:Semi-Final Round セミファイナル
セミファイナル投票集計結果とファイナリスト選出結果

01_個別審査投票
藤本壮介 「総合的な建築家力が求められる時代だからこそ問われる造形力」 / 文:堀口徹
秋吉浩気 「建築と社会を見据えた、長い時間軸の考察」 / 文:恒松良純
安藤僚子 「『モノ』自体を前向きに設計しているか」 / 文:五十嵐太郎
石川初 「建築が生み出すスケールの大きな風景」 / 文:小杉栄次郎
金野千恵 「社会に提案する未来」 / 文:濱定史

02_10選選出審査

撮影:越後谷 出

■PROCESS_3:Final Round ファイナル(公開審査)
01_プレゼンテーションと質疑応答
大山亮(京都大学)
「 破壊と構築 ─ 太平洋沿岸舟屋型住居 」
山井駿(京都大学)
「 『日常』 のバッソ・オスティナート 」
鎌田彩那(武庫川女子大学)
「 なびくみち あままで届き うづもれぬ ─ 保久良山道 保全計画 」
佐藤夏綾(京都大学)
「 磯に生きるを灯ス ─ 被災地鮎川におけるなまものの露出と海側への引き戻し 」
饗庭優樹(立命館大学)
「 水トノ共生作法 ─ 針江集落のカバタの集積による失われた水との暮らし・集落拠点の再建 」
小林芽衣菜(共立女子大学)
「 於 道の上、木の隣 ─ 木々と共に生きていく、きこり家族の暖かな住まい 」
柴田智帆(九州産業大学)
「 個性のあいだ 」
小村龍平(東京理科大学)
「 機械と人の大樹 ─ アキバ的精神のアイロニー 」
及川龍人(東北工業大学)
「 追憶と展望 ─ 地域景観再認識のための拠点創出 」
門田岳(明治大学)
「 都市住宅山行 ─ 乖離した都市と山の新たな物語 」
須佐基輝(明治大学)
「 建築の生存本能 」

02_ファイナル・ディスカッション

撮影:越後谷 出

撮影:越後谷 出

【JURY 審査員紹介】
■ファイナル&セミファイナル審査員 ─ それぞれの卒業設計
藤本壮介(審査員長)
「やり切ったからこその、その先への希望と期待」
秋吉浩気
「10年後の自分に向けて」
安藤僚子
「やり切ったことが自信につながる」
石川初
「卒業設計をしなかった空白」
金野千恵
「今につながる礎」

■予選審査員&コメンテータ
五十嵐太郎
小野田泰明
小杉栄次郎
齋藤和哉
櫻井一弥
佃悠
恒松良純
友渕貴之
中田千彦
西澤高男
濱定史
福屋粧子
堀口徹
本江正茂

【開催概要2022】

【Curator’s View】
「3.11以降、日常化していく危機のなかで、いかに未来を語れるか」 / 文:清水有

【EXHIBITOR SDL2022 出展者・作品一覧405作品】 

【出展者名索引】

【学校名索引】

【APPENDIX 付篇】
■SDL20周年特別企画 : SDLの20年 ─ (2002)2003-2022
過去の入賞作品 2003-2021
SDL20周年記念INTERVIEW : 伊東豊雄 × 仙台建築都市学生会議
■ファイナリスト一問一答インタビュー
■SDL連動企画 : 特別講評会「エスキス塾」
「賞を選ぶことを目的とせず、 作品の可能性を評価するエスキス塾の意義」 / 文:萬玉直子
■SDL周辺情報を知って「SD2022」をもっと楽しむ ─ 仙台建築都市学生会議とは

【せんだいデザインリーグとは】
せんだいメディアテークを会場として、仙台建築都市学生会議(仙台を中心とした大学等で建築を学ぶ学生たちの組織)とせんだいメディアテークが共催する、全国規模の卒業設計作品の展覧会です。
第一回開催となる2003年以降、伊東豊雄、隈研吾、妹島和世、西沢立衛といった世界的な建築家たちを審査員として招聘し、公開の場での真剣な議論を経て、「日本一」をはじめとした優秀作品を選出しています。

▼仙台建築都市学生会議 公式サイト
https://gakuseikaigi.com/

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