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【6/13 @東京(締切は6/2)】 魚谷繁礼氏 講演会「都市の時間を重ねる」5/23から展覧会「魚谷繁礼展 都市を編む」|TOTOギャラリー・間

展覧会について
TOTOギャラリー・間(東京都港区)は、京都をはじめ各都市の構成に関するリサーチをベースに京町家の改修を 120 件以上手掛け、都市の文脈の継承について問題意識をもちながら建築の実践に取り組む建築家 魚谷繁礼氏の展覧会「魚谷繁礼展 都市を編む」を2024年5月23日(木)~8月4日(日)の会期で開催します。

また、関連イベントとして魚谷繁礼講演会「都市の時間を重ねる」を6月13日(木)(予定)に開催します。

概要

魚谷繁礼氏は、京都をはじめ各都市の構成に関するリサーチをベースに京町家の改修を120件以上手掛けるなど、都市の文脈の継承について問題意識をもちながら建築の実践に取り組んでいます。京都では、日々町家や長屋が取り壊されてマンションや駐車場に替わるなど、歴史的街並みが消滅の危機にあります。その中で魚谷氏は、町家だけでなく路地や地割りなどの、建築遺構を継承する活動を続けています。

例えば「コンテナ町家」では長屋の一角を鉄骨フレームで覆ったうえでコンテナユニットと組合せ、路地を残しつつ現代的な活用ニーズに応えました。2023年度日本建築学会賞(作品)を受賞した「郭巨山会所(かっきょやまかいしょ)」では、祇園祭の歴史的会所建築を、保存建築物に関する制度を活用しつつ、既存の木構造と鉄骨造のハイブリッドによる増築で再生させました。このように、現代的な技術を多様な手法で歴史性や地域性に編み込むことによって、街並みや建築を次の100年に継承し、より豊かな都市空間や都市居住の実現を目指しています。魚谷氏の実践は京都での豊富な実務経験を元に、日本各地や海外にも広がっています。

本展では、こうした魚谷氏の都市と建築に向けた視座を「都市を編む」というタイトルで表現します。「都市を編む」とは、「都市の時間を重ねる」ことと「都市構造を読み解き再編集する」ことの両方の意味を内包しています。展覧会を通して、歴史と未来を繋ぐ現代建築の可能性を感じ取っていただければ幸いです。

TOTOギャラリー・間

コンテナ町家
A Nagaya and A Historical Alley with Containers in Kyoto
京都府、2019 年
©笹の倉舎 / 笹倉洋平

郭巨山会所(かっきょやまかいしょ)
Kakkyoyama Common Center for Gion Festival
京都府、2022 年
©笹の倉舎 / 笹倉洋平

展覧会コンセプト

都市を編む

私たちは、歴史都市である京都を拠点に、国内各地で町家や長屋、路地などに関連するプロジェクトに取り組んできました。そしてその取り組みを通して、これらを取り壊すのではなく、そのままの姿で保存するのでもなく、生きた都市遺構としていかに後世へと継承しうるのかを考えてきました。
京都に限らず都市や地域は、多様な事象が積み重なりつつ現在の姿となってあらわれています。そうした歴史性や地域性といったコンテクストを、ただ建築設計のコンセプト構築に利用するのではなく、そのまま空間として享受しうるような建築をつくれないか。そしてその建築は、歴史性や地域性をただ消費するのではなく、それら既存のコンテクストに新たに織り込まれながら、より豊かな都市空間や都市居住の実現へと繋がっていくものでありえないか。
リサーチでは、設計のために行うのではなく、都市のコンテクストと現況をいかに捉え、地域の未来の可能性をいかに提示しうるかに注力します。そのうえでリサーチにより得られた知見を思想的背景にしながら、過去から未来に続く時間軸における現在において、どのような建築をつくりうるかを考えます。
この展覧会では、そのようなリサーチを背景にして設計してきた建築を紹介します。また今回は、京都・五條地域で取り壊されることとなったお茶屋建築の軸組を、東京・乃木坂に移設します。建築はその場所にあり続けることに意味があると考えますが、日々町家などの建築が取り壊されている現在、都市の遺構の一部である軸組を敢えて別所にて再構築することの有意性について、この展示を通して共に考えたいと思います。
魚谷繁礼

京都型住宅モデル
Kyoto Model; A House with 3 Walls
京都府、2007年、池井健建築設計事務所と共同設計
©杉野圭

もやし町家
Moyashi House
京都府、2015 年
©池井健

志積プロジェクト
Shitsumi Project at Uchitomi
福井県、2020 年、川上聡建築設計事務所と共同設計
©笹の倉舎 / 笹倉洋平

講演会

魚谷繁礼講演会「都市の時間を重ねる」

日時:2024年6月13日(木)
17:30開場、18:30開演、20:00終演(予定)

会場:イイノホール
(東京都千代田区内幸町2-1-1飯野ビルディング4F)

定員:500名

参加費:無料

参加⽅法:事前申込制
下記の申込ボタンよりお申込みください。
⇒ 講演会申込はこちら

お申し込み期間:2024年4月4日(木)~6月2日(日)
応募者多数の場合、抽選の上、2024年6月6日(木)までに結果をご連絡いたします。
注意事項:※当講演会では未就学のお子様連れのお申し込みはご遠慮いただいております。

出展者プロフィール

魚谷繁礼(うおや しげのり)

©吉田祥平

1977年兵庫県生まれ。2001年京都大学工学部卒業、2003年同大学大学院工学研究科修了。現在、魚谷繁礼建築研究所代表。京都大学などで非常勤講師。2020年より京都工芸繊維大学特任教授。京都をはじめとする国内外の歴史都市において街路街区の構造の変容と現況に関する調査研究を行う。主な建築に「京都型住宅モデル」(京都府、2007年、池井健建築設計事務所と共同設計)、「西都教会」(京都府、2011年)、「ガムハウス」(京都府、2019年)、「SOWAKA(旧美濃幸)」(京都府、2019年)、「コンテナ町家」(京都府、2019年)、「郭巨山会所」(京都府、2022年)。主な著書に『住宅リノベーション図集』(オーム社/2016年)。JIA新人賞(2021年)、北陸建築文化賞(2021年)、関西建築家大賞(2022年)、日本建築学会賞(作品)(2023年)など受賞。

展覧会 会期
展覧会名(日):魚谷繁礼展 都市を編む
展覧会名(英):Shigenori Uoya: Re-Weaving Urban Fabrics

会期:2024年5月23日(木)~8月4日(日)
開館時間:11:00~18:00
休館日:月曜・祝日
※TOTOギャラリー・間ウェブサイト(https://jp.toto.com/gallerma)にて最新情報をご確認ください
入場料:無料

会場:TOTOギャラリー・間
〒107-0062 東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F
東京メトロ千代田線乃木坂駅3番出口徒歩1分
TEL:03-3402-1010
URL:https://jp.toto.com/gallerma

関連書籍

『魚谷繁礼建築集 都市の時間を重ねる』

建築家・魚谷繁礼の建築集。
魚谷氏は京都を中心に国内外の歴史都市において街路街区の構造の変容と現況に関する調査・研究を行い、町家改修や都市の再構築など、過去から未来に続く時間軸で建築に向き合っています。2023年度日本建築学会賞(作品)を受賞した「郭巨山会所」ほか、数多くの作品を写真・図面・コラム・ダイヤグラムなどで紹介した魚谷建築の真髄が分かる魅力満載の1冊です。(日本語/英語併記)

著者:魚谷繁礼
発行年月:2024年5月(予定)
発行:TOTO出版(TOTO株式会社)
TEL:03-3497-1010
URL:https://jp.toto.com/publishing

展覧会 会場

TOTOギャラリー・間
(東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル3F) ⇒アクセス
TEL:03-3402-1010
URL:https://jp.toto.com/gallerma

入場料

無料

主催
TOTOギャラリー・間
TOTOは、建築の専門ギャラリー「TOTOギャラリー・間(ま)」と建築系書籍の出版をおこなう「TOTO出版」を運営しています。 これらは、建築文化の醸成・育成を通して社会に貢献することを目的として創設され、30余年にわたり活動しています。 「TOTOギャラリー・間」と「TOTO出版」の活動目的は、建築家がもつ多様な価値観を空間で表現する「展覧会」、自身の言葉で伝える「講演会」、そしてかれらの理論と思想を伝える「出版」によって、建築家のメッセージとして発信することです。
企画

TOTOギャラリー・間運営委員会
(特別顧問:安藤忠雄、委員=貝島桃代/平田晃久/セン・クアン/田根 剛)

後援

一般社団法人 東京建築士会
一般社団法人 東京都建築士事務所協会
公益社団法人 日本建築家協会関東甲信越支部
一般社団法人 日本建築学会関東支部

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