【建築系学生におすすめの本】[住宅建築]2024 年6月号 巻頭記事 「旧柏倉家住宅 地域文化を育み、記憶する家」特集「設計施工の思考と創造」|発行:建築資料研究社 編集:建築思潮研究所
[住宅建築 No.504]2024年6月号
概要
巻頭記事では、長い時間の中で地域文化を育んできた重要文化財 旧柏倉住宅を紹介する。
特集では、設計施工の思考と創造についてそれぞれの地域を拠点に設計施工を行う4組を紹介する。特別記事では、2023年に保存修理工事が完了した藤井厚二設計の「聴竹居」からその設計思想を読み解く。
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【巻頭記事】旧柏倉家住宅 地域文化を育み、記憶する家
コンクリートの可能性を追求し続ける山形県中山町が所有する「重要文化財 旧柏倉家住宅」を紹介する。柏倉家はこの地域を代表する大地主であり、篤農家としてだけでなく銀行を設立するなど地域発展に大きな役割を果たしてきた。旧柏倉家住宅は江戸時代に建てられ、地域文化を育みながらその歴史を記憶する家として今日にいたるまで大切に継承されている住宅である。建物の歴史と卓越した技巧によって生みだされたディテールの紹介に加え巻頭記事では16代当主柏倉桂子さんに家にまつわる記憶とこれからについて語っていただいた。木と土と人が生みだす東北近代の家 文=上野英二
この家に2度暮らして―16代当主・柏倉桂子さんに聞く
【特集】設計施工の思考と創造
それぞれの地域を拠点に設計施工を行う4組を紹介する。素材と職人の力を引き出し、独自の建築をつくり出す宇野友明建築事務所。伝統に根ざしながら現代の暮らしに寄り添い、庭も手がける安藤工務店/安藤建築設計事務所。地域の風景に溶け込み、造作による細やかな住まいづくりを行うバウムスタイルアーキテクト。大工・職人を育て、建築づくりを通して山の循環を目指す六車工務店+六車誠二建築設計事務所。設計施工の取り組みは4組それぞれだが、共通するのは、建主にとってどんな建築が良いか思考を繰り返し、「設計」を軸にしながら、職人とのコミュニケーションを取り「施工」し、共に創造していこうという姿勢だ。4組の取り組みから、設計施工による建築の可能性を探り、設計者・職人・建主・素材の関わりについて考える。宇野友明建築事務所
つくる喜びと楽しさを与えてくれる現場
三河湾の眼前に建つ列柱
寺部のゲストハウス 設計・施工=宇野友明建築事務所
安藤工務店 安藤建築設計事務所
見る人の胸に何物かを刻みつける建築
丘の上に建つ、折置組で構成されたのびやかな平屋
妹尾崎の平屋 設計・施工=安藤工務店 安藤建築設計事務所/安藤洋介
バウムスタイルアーキテクト
職人・建主と共に心地よい場をつくる
全体が緩やかに繋がり、庭と読書を楽しむ住まい
御津の家 設計・施工=バウムスタイルアーキテクト/藤原昌彦
六車誠二建築設計事務所 六車工務店
ローカルとローカルを繋ぎ導く、設計の役割
縦横3つに分節された空間が借景の緑と風を取り込む
Arca 設計=六車誠二建築設計事務所 施工=六車工務店
【特別記事】聴竹居 自然・人・技を繋ぐデザイン性
建築家・藤井厚二が設計した自邸「聴竹居」。2017年に国の重要文化財に指定され2023年には本屋、閑室、茶室の3棟の保存修理工事が完了し、藤井が暮らした当時の風景としてよみがえった。「聴竹居」は風や光、自然素材を用いた藤井独自のデザインだが、日本の伝統的な技が随所に活かされている。今回は修復に携わった大工、左官、家具、表具の職人にも話を聞いた。修復された「聴竹居」から、藤井の思想を読み解く。よみがえった風景と藤井の言葉から読み解く
100年前と100年後の聴竹居 文=松隈章
設計者藤井厚二の想い
聴竹居保存修理工事からの推考 文=稲田朋代
現代のつくり手たちに聞く
修復から見えてきたこと
文化財として再生された庭園空間
藤井の追求した理想の庭園に思いを馳せて 文=加藤友規
【シリーズ】登録有形文化財のこれから 第7回
持続的な保存・活用のために季節を愛でる食事処ヘの改修
飯沼本家主屋
改修設計=建築設計事務所 山田屋/山田哲矢 施工=岩瀬建築
【シリーズ】研究室からフィールドへ 第45回
芝浦工業大学
空き家改修プロジェクト 東伊豆設計室
連載
次代の建築家 第14回
明恵庵 設計=kvalito/水上和哉
INTERIOR -Sence of Progression- 第33回
Brooks’s Apartment MIKI TAKASHIMA
手描き図面に込めた想い 第18回
広瀬鎌二の建築 その6(最終回)
RCH-11(上小沢邸)SH-60
監修・文=広瀬鎌二アーカイブズ研究会
書評
『建築家による「日本」のディテール ―モダニズムによる伝統構法の解釈と再現』(青柳憲昌 著、彰国社)
評者=玄田悠大
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